Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

おもてなしの極意は、時代を超えます

梅雨が明けて、太陽がギラギラと輝きだしました。夏の思い出つくりに飛び出したいところですが、今年はそうもいきません。

お出掛けの不安が消えないからこそ、お客様を迎えるときは心を込めておもてなししたいですね。

きょうは、おもてなしをテーマに紹介します。

 

石井睦美さんの『ひぐまのキッチン』

樋口まりあ、略して ひぐまちゃん。めでたく食品商社に採用され社長秘書になりますが、歓送迎会には、社長秘書が社内キッチンでお好み焼を焼くと知ってビックリ。さらに社長のお客様のためにお昼ご飯を作ってと言われてまたビックリ。

お料理経験の乏しいひぐまちゃんが、おもてなし料理に奮闘するストーリーです。 

ひぐまのキッチン (中公文庫)

ひぐまのキッチン (中公文庫)

 

 だれかの笑顔を見て生きたいです

『ひぐまのキッチン』の第一の感想は、なんじゃこりゃ。お茶やコーヒーを丁寧においしくいれるなんて、何とも時代を感じさせられます。もちろん、お茶もコーヒーも美味しいほうが嬉しいですけれど。奥付を見ると、2018年9月初版発行。割と最近ではありませんか。今どき、こんな会社あるのかしらん。

第二の感想は、余裕があるんだな。お客様にお昼を出すとなると、メニューを考え、食材を用意し、タイミングよく調理してと、かなり手間がかかります。ひぐまちゃんは料理の腕前は気にしても、仕事量が多くて間に合わない、あっぷあっぷという様子はありません。会社に慣れてくると、頂いたサツマイモを使っておやつでも作ろうと言い出すほどなので、かなり時間に余裕があると推測できます。

そして第三の感想は、うらやましい。あくせく時間に追われていると、お茶なんて淹れればいいんでしょ、ボタン一つで淹れられたら便利ね、となっていきますが、せっかく飲むなら、美味しいお茶がいいし、それで喜んでもらえたら嬉しい。

だから、ひぐまちゃんは、お料理が苦手なのに言います。

これからも、キッチンで料理をさせてください。
わたしも...わたしもだれかの笑顔を見て生きていたいです

おもてなしの心は、今どきの会社にも、これからの会社にもあってほしいです。

 

原田マハさんの『スイート・ホーム』

小さな洋菓子店「スイート・ホーム」を営む香田一家と「スイート・ホーム」のケーキを愛する常連客の、甘く優しい香りに包まれた家族の物語。 

スイート・ホーム

スイート・ホーム

 

 人にていねいに接すると、温かさが生まれる

「またお越しください。お待ちしております」パティシエのお父さんは、売上額に関わらず、厨房から出て、お店の前で深々と頭を下げて、お客様を送り出します。

お客様をていねいにお見送りするのが「スイート・ホーム」の特長で、長女の陽皆ちゃんは、勤め先の雑貨店で父親譲りのていねいなお見送りをするところを見初められて、素敵な伴侶を射止めます。

普段から人にていねいに接する習慣があると、相手の心の機微に気づきやすく、温かさにつながっていくのだと思います。

おもてなしの原点にあるのは、喜んでもらいたいという気持ち。それはいつの時代も変わりません。 

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。