Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

ことばに個性と人柄が表れます

あなたは、家族や恋人、大切な人を何で識別していますか。

顔かたち、でしょうか。
個人を特定するための証明写真は、顔を撮りますものね。

街行く人を見て、「あれ、知り合いかも」と思うことがあるなら、身体つきや姿勢にも、その人の個性を見て取っています。

も、人を見分ける重要な要素です。音楽好きの方や、ラジオを聴く方は、「あ、この歌声はあの人だ」「このナレーションの声はあの人だ」と聞き分けています。

昔、スーパーマンのドラマシリーズが好きで見ていたのですが、スーパーマンが眼鏡をつけ、髪型をいじって、新聞記者のクラーク・ケントへと全く雰囲気の異なる人に変わってしまうので、変装で正体を隠すのはありかもと感じる一方で、ロイス・レーンは、なぜ身近に同じ声の持ち主がいて、同一人物と気づかないのかしらと不思議に思ったものです。

では、顔かたち、身体つき、声も変わってしまったら、
つまり、魂の容れ物である身体が変わってしまったら、何を頼りに大切な人を見分ければいいのでしょうか? 

 

七尾与史さんの『僕はもう憑かれたよ』

カフェで働く真知のアパートを、見知らぬ男性が訪ねてきて、事故で亡くなった恋人しか知らないことを口にします。翌週、真知は、この男を見かけて問いただしますが、男は真知に会ったことはないと主張します。この男は誰なのか。亡き恋人と関わりがあるのでしょうか。 

真知は、見知らぬ男に不審を抱きながらも、恋人と同じ口調で、恋人しか知らないことを口にするのを聞いているうちに、心を開いてしまいます。

 

映画『ゴースト ニューヨークの幻(Ghost)』

ジェリー・ザッカー監督、パトリック・スウェイジさん、デミー・ムーアさん主演)

銀行員のサムは、恋人のモリ―とデートの帰り道に襲われて命を落とします。あの世からの迎えに応じず、幽霊となって留まったサムは、自分を襲った男がモリーをも狙っていることに気づき、霊媒者オダメイの力を借りて、危険を知らせようとします。 

ゴースト/ニューヨークの幻 (字幕版)

ゴースト/ニューヨークの幻 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

『ゴースト』は、真知が自分の身の上をなぞらえて思い出す映画です。

モリ―は、サムのメッセージを届けにきたオダメイの話に耳を傾けません。初めて会った霊媒師をうさん臭く感じるからですが、オダメイの口からサムの口ぐせが飛び出して一転、全面的に信頼します。

身体がないなら、合言葉が必要なのかしら。

いいえ、ことばには、目に見えるカタチはないけれど、個性や人柄を伝えます

「ことばを紡ぐ」と言いますが、どの単語を選んで、どのように使うか。そこに、その人らしさが表れるのです。

読者の皆さんには、好きな作家さんがいるとおもいます。ストーリー展開が面白いというだけではなく、その作家さんの表現方法が気に入っているのです。

ことばの世界は、奥が深いです。

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。