Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

想像力が人生を豊かに変えます

あなたは、調べ物は得意ですか。何か気になることが出てきたら、どうやって調べますか。

インターネットの普及で、手近な情報の検索手段を得ることができたけれど、膨大にあふれる情報データの中から知りたい答えを見つけ出すのは簡単ではありません。

きょうは、調べ物をテーマに紹介します。

 

竹内真さんの『図書室のピーナッツ』

資格を持たない「なんちゃって司書」の詩織の奮闘を描くお仕事小説。 

図書室のピーナッツ (双葉文庫)

図書室のピーナッツ (双葉文庫)

  • 作者:竹内 真
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2020/02/13
  • メディア: 文庫
 

旅行先で見かけた石碑に書かれた伝説の酒飲みの正体は?村上春樹の小説に出てくるスヌーピーの一節は実在するのか?仲の良い生徒の間で論争になったのをきっかけに、調査合戦が始まります。

図書館のレファレンスサービスを利用したり、連想ゲームのように調査を進めていく展開が楽しいし、調べものの進め方の参考になります。

 

竹内真さんの『イン・ザ・ルーツ

多田良家の男三兄弟、歩、進、望は、ジャズ・ミュージシャンの祖父から小さな彫刻、根付を譲り受けます。祖父の三四郎は、根付には作者の思い入れや祖父の思い出が込められている、人に聞くよりも自分で解き明かすのが面白いと、謎解きをけしかけます。

三兄弟が根付を通じて祖父の若かりし日、そして一家のルーツへと迫っていくストーリー。 

イン・ザ・ルーツ

イン・ザ・ルーツ

  • 作者:竹内 真
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2011/03/16
  • メディア: 単行本
 

大学で文章表現の講義をとっている三男の望は、物語を書くというアプローチで謎に迫っていきます。祖父が残したメモや祖父がミュージシャンとして活躍した時代の音楽雑誌など資料や情報をつなぎあわせて、推理していく様子は、こうやって小説が誕生していく過程が分かって楽しいです。

三者三様に祖父が残した謎に取り組んだ多田良兄弟は、祖父のこんな言葉に出会います。

うまく言えねえが、生きるってのは考えることで、考えるってのは自分なりの物語を作っていくことだって、俺は思ってるんだよ。

これは人生について語ったセリフなんですが、調べものにも当てはまります。

調べものって、ただ既にあるものを見つけ出す作業のようにも思えるけれど、どこを探すのか、見つけたものをどう組み合わせるか、どう解釈するかによって、まったく異なる結果を導き出すこともあります。考える、想像するってことが欠かせないし、その人らしさが表れるところです。

  

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。