Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

働き方改革の先にある未来の姿

働き方改革という言葉を聞くのは珍しくなくなりました。

このまま今の働き方を続けていくことはできない。

では、新しい働き方とはどんなものでしょうか。

 

碧野圭さんの『駒子さんは出世なんてしたくなかった』

出版社勤務の42歳の駒子さんは、カメラマンの夫と高校生の息子に囲まれて、平穏な毎日を送っています。ある日突然、会社のイメージアップ戦略で同期の岡村梓と共に、新規事業部の次長に抜擢され、さらに一年以内にどちらかを部長に昇進させると告げられます。働く女性の出世レースの行方はどうなるのでしょうか。 

駒子さんは出世なんてしたくなかった

部長昇進をかけて二人の女性が競わされるわけですが、駒子さんと岡村のアプローチは対照的です。

岡村は、常日頃から激烈な仕事ぶりで知られていて、自分の実力を周りに認めさせると言って、優秀な人勢を集めて、ガンガンと新しい提案をしていきます。

一方、後方支援を務める管理課の経験が長い駒子さんは、部下が動きやすくするために、総務や毛理と打合せをしたり補佐役に徹します。

どちらも良いけれど、新しい働き方を考える上で注目したいのは駒子さんのアプローチ。駒子さんの仕事ぶりを評価する会長さんは、こんな言葉をかけます。

水上(=駒子)さんの人の活用の仕方はユニークです。彼女の部下は、鬱病だったり、介護や子育てで残業ができなかったり、スキャンダルで扱いづらいとされてたりと、ふつうの部署じゃ嫌がられるような人間ばかり。そういう人間にちゃんと働きどころを作る。フォロー体制を作る。実におもしろい。それに学生や退職者の有効活用というのも、いいことだわ。

これまでの日本社会の評価基準では、学歴や資格、年齢、性別など「スペック」を優先されてきました。目に見えず、主観に左右される可能性の高い「能力」の判断を回避するために、数値化して比較しやすいスペックに走り、個性の可能性に目を向けたり、能力を引き出す努力が疎かになりました。生き苦しい社会になりました。

効率化して残業を減らそう、それは間違っていないけれど、効率ってなんでしょうか。

スーパーに並ぶ野菜が均一な形状をしているのは、決められた規格に合わないものを弾いているから。同じ形状であれば、運ぶために用意する箱の大きさもで効率がいいと考えたわけです。でもその陰て、弾かれた野菜のほとんどは捨てられいます。せっかく丹精込めて作った野菜を捨てていて、本当に効率がいいのでしょうか。 

病気や介護、子育てなどなど、一生涯、事情を抱えない人なんていません。事情を抱えている人も、気持ちよく働ける環境。それが改革の先にあるべき働き方です。

  

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。