Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

完璧じゃない、そこが素晴らしい。

綺麗なもの、美しいものに囲まれて、親切な善い人とだけ付き合って生きていかれたらいいと思いませんか。汚いもの、醜いものは排除して、意地悪で嫌なやつとは一切関わらずに済んだらいいと思いませんか。

きょうは、善悪、美しいものと醜いものの区分について考えます。

 

映画『ディセンダント』シリーズ

ディズニー作品の悪党の子どもたちが活躍する楽しいミュージカルストーリー。

おとぎの世界のオラドン王国では、魔法で悪党たちをロスト島に閉じ込めて平穏な日々が続いています。「美女と野獣」の野獣王の息子にして王位を継ぐ王子は、悪党の子どもにもチャンスを与えようと「眠れる森の美女」のマレフィセント、「白雪姫」の継母の妃、「101匹わんちゃん」のクルエラ、「アラジン」のジャファーの子どもたち4人をオラドン高校に招いたところ、平穏を乱す事件が起こります。。 

ディセンダント3 [DVD]

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「眠れる森の美女」の悪役マレフィセントが悪党になり切れないと言う娘に、自分は感情に惑わされずに冷酷でいられるように 心を鍛えたと語る場面があります。また、オラドン高校に通い始めた悪党の子どもたち4人は、善い人になりたいと願うようになります。これは生まれついての悪党なんていないことの証です。

一方、悪党の子ども4人の登場によって立場が変わったヒーローの子どもは、良い子でいるのを止めて悪事に走ります。人をうらやんだり、ねたんだり、誰もが負の感情を持っています。

悪党たちを島に閉じ込めるのは、善悪を切り離すことで、悪から善を守るという考え方に基づいていますが、善い人、悪い人に区別することなんて不可能です。

 

川上弘美さんの『七夜物語』

小学生のさよと仄田くんは、休校日の学校に忍びこみ、巨大なねずみが料理をしている台所を見つけます。読書好きのさよは、そこが図書館にあった本「七夜物語」の世界だと気づきます。さよと仄田くんが不思議な夜の世界を冒険する七夜の幕開けです~。 

七夜物語(上)

七夜物語(上)

 
七夜物語(下)

七夜物語(下)

 

さよと仄田くんが呼ばれた夜の世界では、光と影に分かれて始めています。

夜の子どもたちが、一日の半分はバカみたい綺麗だけれど行儀の悪い子、もう半分はやたらいい子だけれど、まるで生気なく過ごすことになってしまったと助けを求めてきます。

最初はまじりあっていたのに、それが無理にばらばらにされて、かたよっちゃったから、ものすごうく、つまらないことになっちゃったんだ。ぼくたち、こうやって生きていても、何だかすかすかした気分なんだよ。

完璧に美しい子どもたちが傲慢なところを意外に感じたのですが、少し想像すると納得できました。美しいとチヤホヤされ続けると、自分には特別な権利が与えられていると勘違いしてしまいます。完璧なんて、存在しえないのです。

何が起こっても、常に正しく善い人でいるのが理想だけれど、どこかウソっぽい。負の感情があった方が人間味が感じられるし、そんな負の部分をコントロールしながら、善人であり続けるのがカッコイイと思います。 

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。