Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

どんな人が政治家になるのか

あなたは政治に興味がありますか。政治家の不祥事報道は珍しくはなく、就きたい職業ランキングで上位に入っているのを見たことがありません。どんな人が政治家になるのでしょうか。

きょうは、楽しく国会議員事情が見えてくる本を紹介します。 

 

西條奈加さんの『永田町小町バトル』

現役キャバ嬢でシングルマザーの芹沢小町が国会議員になって、子どもの貧困など子育ての問題に取り組み奮闘するストーリー。 

永田町 小町バトル

永田町 小町バトル

 

芹沢小町は、現役キャバ嬢というキャッチ―なプロフィールの持ち主ですが、実は苦労人。キャバ嬢になったのは、他に生活費を稼げだけの仕事がなかったから。夜の仕事を選び、子どもを預ける場所が見つからないという問題にぶつかり、自ら夜間託児所を立ち上げたというパワフルな人物です。

小町の陰のサポーターとして登場するキャバクラの千恵子ママと元議員秘書のノボさんの二人が、念願の国会議員になった小町を評するこんな会話があります。 

ああ見えて努力家だから、勉強だけはよくやったよね。講演する以上は、生半可な知識では申し訳ないって。そのうち保育や教育に留まらず、経済や政治にも関心をもつようになった。社会問題のたぐいは突き詰めると、結局はそこに行き着くからね。

政治は、どこか自分の生活から遠いところにあるような気がするけれど、私たちの生活は政治の影響を受けています。

何か嫌なこと、困ったことにあったときに、愚痴をこぼしても、誰かを恨んだりうらやんでも、事態は変わりません。自分や周囲の人たちが抱える不満を社会の一部としてとらえて行動を起こすことで、世の中は良く変わっていきます。

不満の先に社会問題が、社会問題の先に政治があることに気づける人が政治家に向いています。

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余談ですが、母子家庭が陥りがちな貧困への入口は離婚ではなく、その前段階、母親の仕事リタイヤにあるという説に、強く同感。この事実を知らしめたくなりました。

夫婦仲が良くとも、夫が病気やケガ、リストラなどで収入を失うこともあります。ブランクを経た後の仕事で十分な稼ぎは得るのはむずかしいです。

キャリアを手放す前によくよく考えるべし!!

 

黒野伸一さんの『国会議員基礎テスト』

政治家一族に仕える議員秘書が、代替わりして国会議員になった三世議員のチャランポランな言動に憤り、国会議員に立候補するための資格試験を導入しようと画策するストーリー。 

国会議員基礎テスト

国会議員基礎テスト

 

チャランポランな三世議員、黒部優太郎が政治化に必要な基礎知識を欠くことが明らかになって、議員辞職に追い込まれた後で、彼の二人の秘書は対照的な言動をとります。

ひとりは、国会議員に立候補するための資格試験の法案化に乗り出します。もうひとりは、一度は優太郎に幻滅するものの、後に優太郎の復帰のために奔走します。

何がふたりの行動を分けたのでしょうか。優太郎は、政治家にふさわしいのか、ふさわしくない人物なのでしょうか。

優太郎を密着取材したカメラマンは、こんなセリフで優太郎に対する評価を変えたことを表しています。 

黒部さんは、優しいんです。

優しいから、弱者のことを親身になって考えることができるんですよ。 

そもそも、政治に求められているのは、目先の利益につられて弱肉強食に走りがちな社会に均衡を導くことです。 弱者に関心を向け、声を吸い上げることです。

弱者に寄り添う優しさを持っている人が政治家に向いています。もちろん、知識ゼロではダメですし、勉強を続けることも必要ですけれど。 

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。