Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

明るい「介護」 3つの秘訣

老老介護という言葉をよく聞くようになりました。寿命が延びた分、介護も長期化しています。介護は、苦しかったり悲しかったり、ネガティブ方向に傾きがちですが、少しでも明るくできないものでしょうか。 

きょうは、明るい介護をテーマに紹介します。

  

阿川佐和子さんの『ことことこーこ』

駆け出しのフードコーディネーターの香子は、離婚して実家に戻り、母さんの様子がおかしいことに気づきます。しっかり者だった母親が壊れていく姿に対する葛藤、弟夫婦とのすれ違い、キャリアとの両立。母さんに呆けの兆しが表れてから老人ホームに入れるまでの奮闘を描くストーリー。 

ことことこーこ

ことことこーこ

 

  

山口恵以子さんの『おばちゃん介護道 独身・還暦作家、91歳母を看る』

完全マザコン娘を自称する恵以子さんが、食堂のおばちゃんとして、作家として活躍していくのに並行して、頼れる人だった母が全面的に面倒を見てあげないと生きていけない人に変わっていきました。仲良しの母が年老いて別れが近づく不安などをつづった老老介護エッセイ。 

おばちゃん介護道  独身・還暦作家、91歳母を看る

おばちゃん介護道 独身・還暦作家、91歳母を看る

 

 

この2冊の本は「介護」を扱っていますが、ネガティブな雰囲気とは無縁です。ここから「介護」が苦しくならない秘訣が見えてきます。

  

1)ひとりで抱え込まない

(介護は)誰だって一人じゃできないのよ

私も最初のうちはできるだけ他人に迷惑かけないで一人で何とかしようと思ったの。罪滅ぼしの意識があったからね。でも途中で、これは無理って思った。一人で抱え込んだらこっちが壊れるよ

(『ことことこーこ』)

恵以子さんのお母さんは73歳の時に認知症の兆しが現われ、このエッセイ出版時は91歳。気合いや努力、我慢では続けられないほどの期間に及ぶ可能性があって、しかも必要な支援レベルは重くなる一方で、軽くなることはありません。

一人で背負っちゃだめ。

あらゆる親切な人に頼るのよ。一人の親切な人じゃないわよ。それだとその人だけに負担がかかっちゃうからね

(『ことことこーこ』)

 

2)完璧を目指さない

出来合いのお惣菜を買う度に、外食をする度に財布と良心がズキンと痛むなら、少なくとも良心の痛みは取り去ってください。どこかで力を抜かないと、続けることは不可能なんですから。

(『おばちゃん介護道 独身・還暦作家、91歳母を看る』)

自分に優しく。 手を抜いたっていいんです。 

私が率先して動いてしまうから、弟の嫁としては出番のタイミングを逃すのかもしれない。(『ことことこーこ』)

慣れない人がうまく介護できないのは当然のこと。他人にも優しく。

 

3)ユーモアを忘れない

『ことことこーこ』の認知症のお母さんから「あなた、どこのお生まれ?」と繰り返し聞かれるのに対して、「福岡です」「旭川です」「広島です」と思い付くままに、くるくる答えを変えていく場面がおかしくて笑えます。

ちょっとこのやり取りで全国を回ってみようかと思って。
答えを毎回、変えた方が面白いじゃないですか。

(『ことことこーこ』)

何もかも真面目に四角四面に対応するのは疲れます。認知老人特有の不思議な言動はイライラするよりも、楽しんじゃいましょう。

  

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。