Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

私たちは皆、ひとりひとりがユニーク♪

LGBTのプライド月間、最後にご紹介するのはこちら。

LGBTに限らず、最近の悩みごとの多くは、こうあるべきという規格ができたことによって生まれていると感じます。規格、基準、そういうものは、分かりやすく効率よく物事を進めるのに役立っているけれど、その一方で規格、基準から遠くにいるのを悪く評価する感覚を生み出して、たくさんの人を苦しめています。 

 

東野圭吾さんの『片想い』

大学時代、アメフトの選手だった西脇哲朗は、10年ぶりに当時の女子マネージャー日浦美月と再会します。美月はただならぬ様子で、同じくマネージャーだった妻、理沙子と暮らす家に連れ帰ります。

すると、美月は子供の頃から性同一性障害で苦しんできて、1年前に男として生きている道を選んだこと、さらに殺人を犯したと打ち明けます。哲朗と理沙子が美月を匿っていると、そこに美月の元恋人、アメフト仲間の中尾が訪ねてきて、やがてふたりは姿を消してしまいます。

哲朗たちは、美月と中尾の行方を探す中でトランスジェンダー事情を知り、そして驚きの真相にたどり着きます。

片想い (文春文庫)

哲朗はトランスジェンダーの若者の相談にのっている人物に会って、『男と女は、メビウスの裏と表の関係にある』という考えを聞きます。 

男と女は、メビウスの裏と表の関係にあると思っています。(中略)

この世の全ての人は、このメビウスの帯の上にいる。完全な男はいないし、完全な女もいない。またそれぞれの人が持つメビウスの帯は一本じゃない。ある部分は男性的だけれど、別の部分は女性的というのが、普通の人間なんです。

男と女の枠に収まらない、第三、第四の性が存在するのではありません。私たちは皆、男性的な部分と女性的な部分を併せ持つユニークな存在です。

先にメビウスの考えを披露した人物は、手術もホルモン治療も受けない理由をこう説明します。

この心で、この身体を持っている、それが自分自身だと信じているからです。何も変える必要はない 。 

男はこういうもの、女はこういうものと決めつけるから、分類できない問題が生まれます。男性的な部分と女性的な部分の組み合わせは、人の数だけあります。あるがままを受け入れさえすれば、苦しみは生まれません。

私は性同一性障害という病気は存在しないと考えています。治療すべきは、少数派を排除しようとする社会のほうなんです。

 LGBTのシンボルカラーは、レインボー。私たちは皆、ひとりひとりがユニークな存在だから、好きな色はイロイロ。赤か青でも、白か黒でもなくて、何色が好きでもいいんです。

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

 

今週のお題「わたしの好きな色」