Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

幽霊も、怪奇も、この世界の一部です

あなたは、幽霊にあったことがありますか。世の中には、本当に不思議なことがあるもので、怪奇現象なんて言われることもあります。

 

近藤史恵さんの『震える教室』

明治時代から続く由緒ある女子校に入った真矢は、小説家の母親を持つ花音と仲良くなります。花音は、母親がホラー小説を書くネタ探しのために、幽霊が出るという噂のピアノ練習室に行こうと言い出します。真矢と花音は、ピアノ練習室で血まみれの手が宙に現れるのを目撃し、これを境に怪奇を見るようになります。

女子高生が出会う6つの怪奇ストーリー。 そんなに怖くありません。

震える教室

 

『震える教室』では、幽霊が出てきたり、怪奇現象が起こったり、そして、その怪奇が現れる事情が語られますが、すべての謎が解き明かされるとも限らず、幽霊を成仏させたりもしません。

『震える教室』の真矢は、ピアノ練習室に幽霊が出るという噂のを聞いて思います。

(この学校は)明治時代からあるのだから、人が死んでいてもおかしくない。このあたりは戦争で焼け野原になった地域でもある

幽霊、怪奇と聞くと、怖いし、忌み嫌うとしてとらえがちですが、私たちが暮らす街は、ずっと昔から人が住み続けてきました。そこには喜びも悲しみも、いろんな人のいろんな想いがあったはず。想いがとても強かったなら、幽霊になったり、怪奇現象を起こしたとしても、不思議はありません。

 追求すれば、きっともっと恐ろしくなるだろうし、(中略)今では、真実を確かめることなどできない。

ならば、忘れてしまうしかない。そんなことは不可能でも、無理矢理に。

真矢も花音も紗代もりりかも、この先、生き続けなければならないのだから。

 幽霊や怪奇は、解明したり、退治するものではなくて、この世の不思議の一つと捉えて、一緒に生きていくものなのかもしれません。

  

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