Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

温泉で流したいものは。。。

あなたは温泉がお好きですか。

私は大好きです。温泉にはいって体が温まるのも気持ちいいですが、後で悪いものを落としたような、サッパリした気分になると、あ~温泉に行って良かったなぁって思います。

 

堀川アサコさんの『幻想温泉郷

東京で就職したアズサが、2年前のアルバイト先に行くと大事件が起きています。そこは狗山の頂上にある登天郵便局。死者たちがあの世へ旅立つ場所なのですが、死者たちが成仏せずに消えてしまうというのです。このままでは、成仏違反で取り潰しになってしまう。アズサは、消えた死者たちが生前訪れたと「罪を洗い流す温泉」探しに乗り出します。

謎の占い師が登場したり、狗山神社の女神の言いつけで銀行強盗をするはめになったり、驚きのストーリー展開が楽しい小説です。

幻想温泉郷 (講談社文庫)

 

「罪を洗い流す温泉」というのが実に興味深いです。

罪の重さに押しつぶされそうになっている人には救いになりますが、自分本位な人は悪いことをする抜け道として利用するかもしれません。

そもそも、罪を洗い流すって、どういうことなのでしょうか。犯した罪が許されるということ?たとえ許されたって、起こったこと、やったことの事実を消すことはできないのではないかしら??たくさんの疑問がわいてきます。

それは許しではなかった。呪いだったのです。

この小説の後半に出てくる文章に答えがありました。

温泉に入った人たちは、犯した罪が洗い流される一方、成仏できないという試練を背負うことになります。罪を犯した記憶を抱えたまま、どこにも行くことができません。

結局のところ、罪はその事実、記憶を抱え続けることが償いで、毎日の生活を重ねる中で忘れてしまえるなら、それが許しなのかもしれません。

ひどいことをしたのに反省の色がみえない人もいますか。う~ん、むずかしいですね。

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。