Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

すべての経験が「明日」を輝かせます

4月は、学校には新入生、会社には新入社員、たくさんの新人さんが登場する季節です。新人さんも、新人を受け入れる人も、新しい刺激を受けて、いっそう輝くことになったらいいなと思います。

 

荻原浩さんの『ストロベリーライフ』

フリーランスのグラフィックデザイナー、望月恵介は、父親が倒れ、実家の稼業である農家の今後をどうするかの判断を迫られます。

イチゴの収穫時期の真っ只中。農業はかっこ悪いから嫌だと思っていた恵介ですが、両親の丹精を無駄にはできない、今年の出荷だけ手伝うつもりで踏み込んだイチゴ栽培の世界にはまっていきます。

農業の跡取り問題と家族再生を描く物語です。 

ストロベリーライフ

 

『ストロベリーライフ』には、たくさんの新旧問題が出てきます。イチゴ栽培をはじめた恵介は「ド素人のくせに」と陰口をたたかれます。

  • 長男は家業を継がなければならないのか
  • 新参の農家は独自の栽培方法、販売方法を工夫してはならないのか
  • 夫の都合の引越しに、妻はついていかなければならないのか
  • 家族、夫婦は、同じ家で暮らさなければならないのか

古くからのしきたり、やり方は、 先人たちの知恵の結晶で素晴らしいところもあれば、固定観念にとらわれて良くないところもあります。古いものを時代遅れと、新しいものを素人の浅千恵かと決めつけるのは、どちらも間違っています。

長くやってきたプライドだったり、結果をだして見返してやりたかったり、感情が混ざるから、ややこしくなるのですが、何が正しいかは、やってみなければ分かりません。

古いものも、新しいものも認め合えたなら、リスペクトしあえたなら、より良いものを生み出せます。

昔からのやり方がある

でも、違う職種のプロが集まれば、新しい何かが生まれることもある。

 これは、グラフィックデザイナーとして第一線で活躍した経験から出てきた恵介の言葉です。

恵介は、農業には新参でも、デザイナーとして培った経験があって、農業に新しい見方を持ち込みます。かっこ悪いと思っていた農業を見直して受け入れたわけではなく、かっこいい農業を目指します。

自分らしい取り組み方を見つけたとき、道が開けるのだと思います。 

 

【関連記事】 

bookinlife.hatenablog.com

bookinlife.hatenablog.com

 

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。