Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

私たちは記憶で出来ている?!

あなたのいちばん古い記憶はなんですか。あなたがいちばん忘れたくない、大切な記憶はなんですか。

きょうは、記憶をテーマにご紹介します。 

 

近藤史恵さんの『わたしの本の空白は』

病院のベッドで目を覚ました主人公の女性は、 自分が誰なのかが分かりません。不安でいっぱいの彼女は、夢の中でうつくしい男性に会って、自分が愛している人だと確信します。家族に尋ねても、答えてはもらえず何かを隠しているようす。愛しい彼は誰なのか。いったい何があったのか。彼女は、自分の過去を探索します。そして、記憶を取り戻した彼女は、どのような決断を出すのでしょうか。

少し重苦しくて、こわ~い話です。 

わたしの本の空白は

わたしの本の空白は

 

 『私の本の空白は』の主人公の女性は、話したり、動いたり、新しい記憶を持つことには問題ありません。生活に支障があるわけではないのに、ちょっとした外出にも心細さを感じます。

人は自分の記憶を物差しにして、すべてを判断する。

記憶がないことは、目隠しをして歩くのと少し似ている。 

私たちは、普段、意識していませんが、記憶に頼って生きています。

例えば、引っ越したばかりの街で初めて行くスーパーマーケット。野菜がどこにあるのか、飲み物がどこにあるのかが分かりませんが、野菜は入り口付近だなとか、アタリをつけて探します。

ちょっとした失敗をしたときに言う「 いや~、勉強になりました~」という表現は、こんなこともあることを覚えておくという意味で使われます。

記憶は、私たちが生まれてから共にあるパートナー。失われたときに心細くなるのは当然のことなのです。

 

映画『アリスのままで(Still Alice)』(リチャード・グラッツアー監督、ジュリアン・ムーアさん主演)

大学教授のアリスは、夫と3人の子供にも恵まれ充実した人生を送っていました。しかし、50代に入り、ジョギング中にに迷ったり、研究発表中に単語を忘れたりすることが続きます。病院で診察を受けると、遺伝性の若年性アルツハイマー病であることが分かり、次第に生活にも支障をきたすようになっていきます。

アリスが記憶を失っていく中での苦悩と家族の絆を描いた作品。他人事ではありません。 

アリスのままで(字幕版)

アリスのままで(字幕版)

 

アルツハイマー病にかかったて、ショックを受けない人はいないでしょう。素晴らしいキャリアを築き自立した人物は、なおさらのことです。

アリスは、記憶を失うことを自分でなくなることとして受け止めます。

記憶は、私たちのアイデンティティと密接な関わりがあります。

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。