Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

心の穴を繕う方法が見つかりました

あぁ、あんなこと言うんじゃなかったって後悔することありますよね。
後悔がどっしりと心に根を下ろして、言ってしまう前とは世界が変わってしまったかのよう。この先ずっと、

 

村山早紀さんの『ルリユール』

中学生の瑠璃は、夏休みに訪れたおばあちゃんの家のある風早の街で、古いお屋敷に迷い込みます。そこは、傷んだ本を元取りに修理する「ルリユール黒猫工房」。

瑠璃は、ルリユールを教えて欲しいと弟子入りします。古びて汚れた大昔の本、頁が抜けてぼろぼろの図鑑。傷んだ本が見事によみがえり、本の持ち主の心、そして瑠璃の心も癒されていきます。優しい魔法のファンタジーストーリーです。

ルリユール (ポプラ文庫ピュアフル)

私たちが人と関わり合って生きていく中では、どんなに注意していても、傷ついたり、誰かを傷つけたりすることがあります。

『ルリユール』には、「あんなこと言うんじゃなかった」 という後悔を抱えた人がたくさん出てきます。

後悔でぽっかり心に穴を抱えた人に、気にすることないよ、あなたは悪くないよと伝えても、慰めにはなりません。 

けれど、傷んだ本を繕うように、穴の空いた心も繕うことはできます。

わたしはたぶん、この世界に美しいものをひとつでも作り出したいんだ。

瑠璃の心の中には、どうしても埋まらない穴のようなものがある。

(中略)

どんなに楽しいことがあっても、素敵なモノを見ても、心の中にあることはできない、深くて痛い穴。

その穴が、美しいものをつくったらふさがるような気がするのだ。

傷ついた本を治し、綺麗なアルバムを作ることで、喜んでくれる誰かの笑顔を見れば、楽になれる気がする。 

白いペンキに墨を一滴たらしたら、純白ではなくなります。でも、白いペンキをさらに足したら、元の白い色に近づいていきます。

一度、口から出てしまった言葉をなかったことにはできないけれど、心に空いてしまった穴をなかったことにはできないけれど、美しいこと、綺麗なこと、優しいことに触れていたら、心の穴を繕っていかれます。

純白は美しい。少し他の色が混ざった白も、風合いがあって美しいと思います。 

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。