Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

長生きのモティベーションは何か?

日本人の平均寿命は、男女ともに80歳を超えました。あなたは、いくつまで生きていたいですか。

生きていることは、ただそれだけで素晴らしい。でも、年老いてからの生きたいという想いは、若い頃とは変わってきているはず。何のために長生きを望むのでしょうか。

 

黒野伸一さんの『長生き競争!』

76歳の白石聡は、一緒に暮らす一人娘の転職を機に、小学5年まで暮らしていた故郷のS町に引っ越してきて、当時のライバル、吉沢弘にばったり再会。65年ぶりの同窓会で、長生き競争が始まります。男女6人、集まった掛け金総額は5724万円。最期まで生き残った人の総取りです。これに前後して、聡の前に20歳の山田エリが現れ、押しかけ家政婦のごとく家に住み着いてしまいます。彼女の目的は何か。長生き競争の行方はどうなるのでしょうか。

長生き競争! (廣済堂文庫)

長生き競争は、長生きのモティベーションとして提案されて、最初は『人の命を賭けの対象にするのは良くない』『悪趣味だ』と反対の声が上がりますが、結局、同窓会メンバー全員が参加します。

わざわざ金を賭けるってのは、そういう(百を超えるまで絶対生きてやる)気持ちを起こさせるってことだ。

賭けを負けるためにやるやつは、いないだろう。みんな賭けに勝ちたいだろう。だったら生きろよ。石にかじりついてでも、長生きしろよ。

けれど、老人たちは、掛け金狙いの殺人事件をたくらむことはなく、一人、また一人と亡くなって勝率が上がることを喜びもせず、むしろ、気まずそうに疎遠になります。お金は、長生きをするモティベーションにはなっていないのです。

幸せの研究は、富がもたらす幸せは長続きしないことを明らかにしています。長続きする幸せは、人とのつながりによってもたらされます。

余生が限られた老人たちが、賭けに参加して得ようとしたのは、自身がお金を手に入れることではなく、そのお金で他の誰かを喜ばすことでした。これは、年齢に関わらず、誰もが求めているものに違いありません。 

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。