Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

心が折れていないなら、戦えます

あなたは、ボクシングがお好きですか。ボクシングは、他のスポーツとは一味違います。人を殴り、殴られる。ボクシングは、常に危険が伴います。それでも、ボクサーたちを戦い続けさせているのは、何でしょうか。

きょうは、ボクシングをテーマに紹介します。 

 

五十嵐貴久さんの『スタンドアップ!』

スポーツとは縁がなかった女性がプロボクサーになる話。

33歳の愛は、夫の暴力に耐えかね、娘を連れて逃げ出します。同僚のダイエット目的のボクササイズにつき合ったのをきっかけに、ボクシングの世界に足を踏み入れます。

物語のスタートに家庭内暴力があって重苦しい感もありますが、ママさんボクサー、愛の逃げずに立ち上がる姿には勇気づけられます。 

スタンドアップ!

スタンドアップ!

 

愛は、タイトルマッチに挑み、苦戦する試合中に心の中で、娘に話しかけます。 

勝つ人はどんどん勝ち続けて、負ける人はどこまでも負け続ける。その差は一生埋められないもかもしれない。(中略)

でも、諦めない。一生負け続けても、リングに立つことを選ぶ。

勝ち組とか負け組とか、あんなのは嘘だ。だって、それは結果だから。

 

映画『シンデレラ・マン(Cinderella Man)』 (ロン・ハワード監督、ラッセル・クロウさん、レニー・ゼルウィガーさん主演)

実在のボクサー、ジム・ブラドックの半生が描かれる伝記映画。

恐慌時代、スターボクサーのジムは、生活苦から拳の怪我を隠して試合に出て、ライセンスをはく奪されます。失業補償はなく日雇い労働者となって、ますます困窮しているところに、強豪ボクサーとの試合の話が舞い込みます。対戦相手2人を死に追いやったため、誰も闘いたがらないのです。ジムは、心配する妻の反対を押し切って、強豪ボクサーに挑みます。 

シンデレラマン [DVD]

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 ジムは、インタビューで何のために戦うのかと聞かれて「前とは違う、ミルクのためだ」と答えます。ジムの最優先事項が家族であって、それが揺るぎない力になっていることを示すセリフです。

 

スタンドアップ!』と『シンデレラ・マン』は、全く異なるストーリーでありながら、運命の試合展開は非常によく似ています。

思うに、ボクシングのハイライトは、数分に凝縮された試合の苦しさをいかに乗り越えるかに掛かっていて、その原動力が、悔しさや向上心のような自分自身では足らなくなったときに出てくるのは、大切な誰かを支えたいという想いなのです。

ボクサーたちは、大切な誰かのために闘うのかもしれません。 

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。