Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

人生ままならないから、時代劇、時代小説が愛されます

あなたは、時代劇や時代小説はお好きですか。現代とは生活習慣も国のあり方も大きく異なるのに、時代劇や時代小説が愛される理由は何でしょうか。

きょうは、武家の娘の恋をテーマに紹介します。

 

梶よう子さんの『葵の月』

将軍家治の嗣子、家基が鷹狩りの途中で不調を訴え急死した一年後、家基に仕えていた坂木蒼馬が、許嫁の立原志津乃に「すまぬ」の一言を残して、突然出奔しました。

やがて、家基は毒殺されたという噂がたつ中、蒼馬の剣友、高階信吾郎に蒼馬を捕縛する命が下ります。志津乃には、信吾郎との縁談が進められます。

蒼馬は無事なのか、家基の急死に関わっているのか。志津乃と信吾郎は、それぞれの思惑のもとに、蒼馬を捜します。 

葵の月

葵の月

 

 

映画『花のあと』 (中西健二監督、北川景子さん主演、宮尾俊太郎さん、甲本雅裕さん出演)

武家の娘、以登は、幼い頃より剣術を習い、男にも負けぬ腕前を持っています。剣の手合わせをしたのをきっかけに、藩随一の剣士、孫四郎に淡い恋心を抱きますが、ふたりともに家が決めた許嫁があり、実らぬ恋と諦めます。

数か月後、孫四郎が不可解な自害を遂げたことに不審を抱き、真相究明に乗り出します。 

花のあと [DVD]

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 原作は、藤沢周平さんの『花のあと』です。 

花のあと (文春文庫)

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時代劇や時代小説が愛される理由は、特有の2つのお決まりにあります。

その1 勧善懲悪

善玉が栄え、悪玉は滅びる。現実では時間がかかることがありますからね。たとえお話の中でも、悪いやつが確実に懲らしめられるのを見るのと爽快な気分になります。 

その2 滅私

滅私奉公はナンセンスな世の中になりましたが、それでも、何かのために夢を諦めたり、我慢を強いられることはあります。お家のために自分の想いを押し留める姿に共感して、切なくなります。

  

時代劇や時代小説は渋い趣味と言われることもありますが、年を重ね人生ままならないことを知ってこそ、このお決まりが心に響きます。

 

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これが今年最後の記事になります。お付き合いいただき、ありがとうございました。どうぞ、良い年をお迎えください。