Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

殺人犯は、死刑にすべきでしょうか

世の中の問題には、一般論で考えたときと、当事者になったときに、答えが変わってしまうものがありますね。死刑制度もその一つ。

普段は犯罪とは無縁に生きている私たちは、問題を棚上げにしていますが、私たちの世界のことで、私たち自身が当事者にならないとは言えません。

今すぐ、答えを出せなくても、考え続けないといけないです。

 

東野圭吾さんの『虚ろな十字架』

中原道正は、元妻の小夜子が殺害されたことを告げられ、絶句します。中原は、11年前に当時小学生だった娘を強盗に殺されていました。犯人は死刑になりますが、娘を亡くした喪失感が増すばかりで、ふたりは離婚に至りました。

中原は、離婚後の小夜子がライターになり、殺人犯の取材をして本の執筆を進めていたことを知ります。小夜子は事件や裁判の経験に向き合い、娘の死を乗り越えようとしていたのです。中原は、小夜子の考えを知りたいと足跡をたどり、思いがけない真相を見つけます。。。

殺人の罪と罰、裁判、刑罰、死刑制度などを考えさせられ、読みごたえのある一冊です。

虚ろな十字架

 

小夜子の執筆原稿の内容として、殺人犯の四割以上が過去に何らかの刑事事件を起こしていて、刑務所に入れただけでは犯罪者の心は更生できないという文章が出てきます。

元受刑者は、仕事を見つけにくく、友人を得にくく、出所後には困難な生活が待っています。重い罪には長い刑期が科せられますが、出所時の年齢が高くなる程に、出所後の生活の困難も大きくなって、再犯に走りやすい状態を作り出しています。 

殺人犯は更生しないから死刑という発想は乱暴ですが、代案も思いつきません。いったいどうすればよいのでしょうか。

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。