Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

ひっそりと生きています

人には、向き不向きがあって、それによって生き方が変わります。

世界の中心でたくさんの注目を浴びて華やかに生きるのも良し、世界の片隅で自分の役割を果たしながらひっそりと生きるのも良し。

両方の生き方があって、この世界は成り立っています。どちらの方が良いということはありません。ただ、たまには、ひっそり生きている姿にも目を向けたいと思うのです。

 

夏川草介さんの『神様のカルテ

栗原一止は、地方病院に勤める内科医。地方病院は慢性的な人手不足を抱えているため、不眠不休の勤務は当たり前。下宿先「御獄荘」の隣人や愛妻ハルの存在を心の支えにしていますが、自宅に帰れない日も多く、愛妻ハルとは結婚記念日すら一緒に過ごせません。

そんな一止に、大学病院で専門医で働かないかと声が掛かります。最先端の医療技術を学ぶことができ、妻と過ごしたり、自分の時間をもてるようになります。

良い医者とは何か。医療のあるべき姿とは。一止は、次から次に訪れる患者を診ながら、治る見込みのない患者を看取りながら考えます。一止は、どんな生き方を選ぶのでしょうか。 

神様のカルテ (小学館文庫)

神様のカルテ (小学館文庫)

 

身の振り方を悩む一止にかける大狸先生の言葉で、宮沢賢治さんの『雨ニモマケズ』を思い出しました。

ただでさえ医者が足りねえご時世だ。それがこぞって最先端医療に打ち込んだら、誰が下町の年寄りたちを看取るんだ?

 

この作品は、櫻井翔さんと宮崎あおい主演で映画化されました。小説の雰囲気がそのまま映像化されていて、心が切なくなります。 

神様のカルテ スタンダード・エディション【DVD】

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小説の主人公の栗原一止は、夏目漱石を敬愛している影響で、いささか古風な話し方をするので、若い青年(医学部卒業後5年目)の設定のはずが、頭の中に年配男性のイメージが浮かんできて困りました。映画の一止役は、若さあふれる桜井翔さんがで、しっくりきました。 

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。