Book In Life 迷子の本棚

テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています

大切にしたいのは、外見か中身か

あなたは、知っている人が別人になったように感じたことがありますか。

そのとき、別人のように変わってしまったのは何でしょうか。それは、受け入れられない変化だったのでしょうか。

きょうは、別人になった人をテーマに紹介します。

 

谷瑞恵さんの『木もれ日を縫う』

小峰紬は、突然、母親を名乗る女性の訪問を受けます。紬が、故郷での暮らしを嫌って上京したとき以来の十数年振りの再会です。記憶にある母親と同じしぐさや表情をし、紬のことをよく知っていますが、別人のように思えます。それに、母親は一年前に失踪したはず。女性は、山姥になったから山で暮らしていたと主張します。紬は、疎遠になっている年の離れた姉、絹代と麻弥に相談しますが、ふたりにも分かりません。この女性は、本当にお母さんなのでしょうか。 

木もれ日を縫う

木もれ日を縫う

 

  

新井素子さんの『もいちどあなたにあいたいな

従妹の真帆ちゃんのお通夜の日、大学生の澪湖は、叔母の和に違和感を覚えます。澪湖は、幼い頃、共働きの両親に代わって叔母さんに面倒をみてもらっていました。大好きな叔母さんのことはよく分かっています。この人は、あたしの叔母さんじゃない!

澪湖は、奇想天外な仮説をたてて、謎に取り組みます。澪子が知っている叔母さんは、どこに行ってしまったのでしょうか。 

もいちどあなたにあいたいな (新潮文庫)

もいちどあなたにあいたいな (新潮文庫)

 

 

私たちは、誰か知っている人のことを話してと頼まれたら、背はどのくらいで、顔かたちはこんなで、こんなことが好きで、こんな考えを持っている人と説明します。つまり、外見と中身の組み合わせで認識しています。

別人になったと言うときは、外見か中身のどちらかが変わったのです。

でも、人は日々の生活の影響を受けて変わるものです。流行に応じて髪形や服装のスタイルを変えたり、考え方が変わることもあります。

では、受け入れられない変化は、外見か、中身か。 

『木もれ日を縫う』と『もいちどあなたにあいたいな』の変化は、それぞれ外見と中身で、真逆の現象に向き合います。でも、紬子と澪子が最後に選ぶのは中身で一致しています。

私たちが誰かを好きになる時は、たいてい、外見と中身のどちらも好きになっています。でも、決め手になっているのは、きっと、いつだって中身なのです。

  

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。