Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

天命をつかめ!

あなたの好きな偉人は、誰ですか。

素晴らしい功績をあげた方の話を聞いて、あぁ、これがこの人の天命なのだ、このために生まれてきたのだと感慨深く思うことがあります。

この天命は、ごく一部の選ばれた人にだけ託されているのでしょうか。それとも、私たちは皆、何らかの天命を持って生まれてきたのでしょうか。

 

浅田次郎さんの『中原の虹』

満州馬賊には、古くから龍玉の伝説が言い伝えられています。巨大な金剛石、龍玉を持つ帝王が世界を統べる。龍玉を持つ者は、天下の覇者となり、持つべからざる者が触ると、その五体は粉々に砕け散るというのです。

清王朝末期、前作『蒼穹の昴』の李春雲の兄、春雷は、馬と拳銃の腕前を買われて、馬賊の頭、張作霖の子分になります。張作霖は貧しい流民の出身で、若かりし頃に占星術師から「お前の生涯は天上の星に守られている。満州の王者になれ」と告げられています。

張作霖は、満州の民を飢渇から救うと心に決め、春雷を連れて、伝説の龍玉を手に入れます。張作霖は覇王となり、天命を果たせるのでしょうか。

一方、西太妃の側近となった李春雲は、自身の死期が近いことを悟った西太妃から思いがけない計画を打ち明けられます。

清王朝が滅亡の道を進む中、春雷、春雲の兄弟は、どうなるのでしょうか。

蒼穹の昴』、『珍妃の井戸』の続編です。

中原の虹 全4冊合本版 蒼穹の昴 (講談社文庫)

 

「天命」というと、なんだか大層なもののように聞こえますが、その人の気質や関心に応じて、周りから推されたり、自ら選び取ったりするものではないでしょうか。「役目」という言葉に言い換えてもいいかもしれません。

また、その見つけた「天命=役目」は、英雄として名を残すようなものとは限りません。むしろ、歴史には悪名を残すかもしれませんし、一切、記録には残らないかもしれません。

お芝居が主役だけでは成り立たず、助演者や裏方で働く人の存在が欠かせないように、この世の中は、目立たなくとも大切な役目を担う人の存在で成り立っています。

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。