Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

「介護格差」が哀しすぎて泣けてきます

あなたは、資産家のご出身ですか。たくさん貯蓄されていますか。

資産状況を起因とする「格差」問題が話題に上るようになって久しいですが、「格差」は介護の世界にも広がっています。

 

林真理子さんの『我らがパラダイス』

パート主婦、細川邦子は、兄嫁が認知症の父親の介護を嫌って家出したと聞かされます。邦子はやむを得ず、父親を引き取りますが、夫の理解を得られず、追い詰められます。

元看護婦の田代朝子は、寝たきりの母親と二人暮らしをしています。そこへ無一文の弟が転がり込んできて、いっこうに働こうとしません。朝子は、家計を支えるために再就職します。

邦子と朝子は、介護付き高級老人ホーム「セブンスタータウン」で働き始めます。ふたりは、セブンスタータウンの贅沢な暮らしぶりを目の当たりにし、自分たちとの境遇の差に驚きます。何とか、自分の親もセブンスタータウンに住まわせられないだろうか。彼女たちは、突拍子もない方法を思いつきます。果たして、上手く行くのでしょうか。 

我らがパラダイス

持てる者と持たざる者の間に、成功した人と失敗した人の間には、溝があります。

持てる者、成功者は、若い時から頑張って高い地位と収入を手に入れたのだ、それは本当かもしれないけれど、一面の真実に過ぎません。成功の陰には、本人の努力だけでなく、差し伸ばされた助けがあったはず。

持たざる者、失敗した人だって、頑張って働いてきました。努力が必ず報われるとは限りません。病気になったり、事故に遭ったり、災害に遭うことも。

ノーブル・オブリゲーション(noble obligation)という言葉があります。貴族が果たすべき社会的責任を問いたものですが、「貴族」は「持てる者、成功者」に置き換えられます。

成功者の皆さん、あなたは努力した、そして同時に恵まれていたのです。無理のない範囲でいいんです。今度は、あなたから助けの手を伸ばしてみませんか。

 

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ここまで読んでくださって、ありがとうございました。