Book In Life 迷子の本棚

読書で心を癒しましょう。テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています。本に出てくるお料理の再現にも挑戦しています。

「嫁」の義務って何ですか

あなたは、ご結婚されていますか。昔ほどではないにせよ、結婚には「家」問題が出てきますね。「家」には、父親、母親、子供、舅、姑、嫁、それぞれの関係を表す呼び名があって、そこには期待される役割があります。

きょうは、家族の役割をテーマに紹介します。

  

垣谷美雨さんの『嫁をやめる日』

主婦、高瀬夏葉子は、夫を脳溢血で亡くします。夫との間に子供はなく、気ままな未亡人生活に入るのかと思いきや、亡き夫の両親が急接近し始めます。最初は有難い気遣いと受け止めていたものの、夏葉子の留守中に、勝手に家に出入りし、「夏葉子さんは我々にとって、娘も同然やけんね」「頼りになるのはあなただけなのよ」と言われるにつれて、息苦しさを感じるようになります。そこで、夏葉子がとった行動とは。。。 

無理のない範囲で手助けしよう。

そう考えると、温かい気持ちになった。

これは、夏葉子が心を決め行動を起こした後に言うセリフです。 頭の中を「節度」という言葉がチラつきました。

不安があるなら、困っているのなら、「助けて」と言っていいんです。でも、あなたの義務なのよとグイグイ押されると苦しくなって、憎しみまで芽生えてきそうです。

好意は、助けは、強要してむしり取るものではなく、自発的にやってくるものだということを忘れてはいけないと思います。 

嫁をやめる日

嫁をやめる日

 

 

注)『夫の墓には入りません』に改題されています: 

夫の墓には入りません (中公文庫)

夫の墓には入りません (中公文庫)

  • 作者:垣谷 美雨
  • 発売日: 2019/01/22
  • メディア: 文庫
 

 

安田依央さんの『たぶらかし』

冬堂マキはベテランの代行女優。現実の世界で、依頼人の要望に応じて、恋人、母親、孫娘、花嫁から死体まで、あらゆる役を演じ分け、代行をつとめています。

マキは、最近は依頼内容が変わってきていることに気づきます。親戚付き合いが苦手な依頼者に代わって新妻役で挨拶回りをこなしますが、親戚が集まるたびに代行を立て続けていかれるとは思えず。キャリアママに代わって、彼女の夫と息子と共に学校の入学面接に挑みますが、子供にニセモノの母親と親子のフリをさせることが教育上好ましいとは考えられず。この仕事は一体誰のためになるのか、マキは悩み始めます。

 俺さあ、家族ってみんなが努力しないと家族になれないんだと思うんすよ

これは、マキの弟子になった青年、モンゾウのセリフです。

「家族」になっただけでは、家族の絆は手に入れられない。家族の絆は、お互いを気遣いあって、少しずつ築いていくものなのだと思います。 

たぶらかし (集英社文庫)

たぶらかし (集英社文庫)

 

 

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