Book In Life 迷子の本棚

テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています

あなたと私の瞳に映るモノは同じじゃない

私が「ね?」と言い、あなたが「うん」と返してくれると、ああ、同じモノを見ている、同じことを感じていると思えます。でも、それは錯覚かもしれません。

小学生の時の通学路を十数年ぶりに歩いたとき、道幅や歩道橋の柵の高さが記憶とは異なっていることに気づきます。少し離れたところから道を行き交う人を見ながら、眼鏡を外すと、学生は上半身に白いもの、下半身に黒いものを身に着けた人となり、年代や性別を見て取ることはできなくなります。

同じ時、同じ場所で過ごしても、異なるモノを見ていることがあるのです。そもそも、お互いの共通点を見つけて嬉しくなるのは、互いが異なることを知っているからのはず。それを忘れちゃいかん、と思います。

 

恩田陸さんの『失われた地図』

失われた地図

この世界に「裂け目」が出来て、黄泉の世界とつながってしまうことがある。戦争したい、戦争が起きればいいのにと思う連中が増えると、その気配を察して、黄泉の世界にいる兵士の亡霊たち「グンカ」が「裂け目」を破って、この世界にやって来るのだ。

普通の人には見えない「裂け目」や「グンカ」と戦う力を持つ風雅一族の遼平と鮎観は、幼なじみで元夫婦で、今も「グンカ」を黄泉の世界に送り返し「裂け目」を閉じる仕事のパートナー。信頼し合う二人が別れたのはなぜなのか。人知れず働くヒーローを描く短編連作。

 

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