Book In Life 迷子の本棚

テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています

女性の総理大臣は、誕生しますか

日本の政界は、女性の登用が遅れていると言われますが、小説の中では既に女性の総理大臣が活躍しています。あり得るかもと思えることでなければ、小説として成立しません。現実となる日は、そこまで来ています。

きょうは、女性初の総理大臣を描いた本を2冊、紹介します。

 

幸田真音さんの『大暴落ガラ』

前作『スケープゴート』で総理大臣に指名された三崎皓子の指名から所信表明演説までを描いた話です。閣僚人事に苦労している皓子の元に届いたのは、集中豪雨で荒川氾濫の恐れがあるという知らせ。そして円と国債の大暴落。皓子はいかに切り抜けるか。

大暴落 ガラ

大暴落 ガラ

 

女性の行動の評価には「女性ながら」「女だてらに」という形容がつきまといます。優秀な人もいれば、凡庸な人もいる玉石混交の事実は、男女ともに変わりません。「初」誕生の成功は、「初」を担なう人物の資質や能力よりも、周囲の「初」を受け入れる許容力に掛かっているのだと思います。 

  

原田マハさんの『総理大臣の夫』

総理大臣となった相馬凛子の夫、日和の日記で、職場が遠くなる首相官邸への引越しや総理に同伴して公務につくことが余儀なくされたり、マスコミ対応で外出を制限されたりといったファーストジェントルマンとしての日々が描かれています。

内助の功」という言葉がありますが、男女関わらず、偉業の陰には家族の支えが不可欠です。共働きが当たり前になりつつある現代では、夫妻のどちらか一方が表舞台に出て、もう一方が裏方に回るという役割分担の構図にはなりません。「私もいちおう勤め人なので、すべて(の公務)に同行するわけにもいかない」という文が出てきますが、パートナーに求められるサポートのあり方も 見直される時期がきていると思います。

 

 【関連記事】 

bookinlife.hatenablog.com

 

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!