Book In Life 迷子の本棚

テーマにあった本や映画の紹介と、その本や映画を通じて考えたことをアレコレ書いています

引きこもりから抜け出せますか

引きこもりになりたいと思うことはありませんか。そりゃあ、広い世界で活躍できたらカッコいいけれど、心無い人の言動に傷つく毎日を考えたら、家に閉じこもって静かに暮らす生活に魅力を感じます。一度引きこもって抜け出せなくなるのが怖くて、ただそれだけの理由で踏みとどまっているのです。

きょうは、引きこもりを身近に感じた方にお勧めの本を紹介します。

 

坂木司さんの引きこもり探偵3部作

主人公の坂木司が、引きこもりの友人、鳥井の関心を外の世界に向けようと、日常の謎を持ち込む安楽椅子探偵小説です。この鳥井は、自宅勤務のコンピュータプログラマーを仕事にしています。自ら人付き合いが苦手なことを認めて、引きこもり生活を実現する職業に就いているなんて、立派だと思いませんか。

探偵行動を通じて、鳥井の交友関係が広がっていきます。こんなふうに引きこもりを個性の一つとして受け容れてくれる人たちと少しずつ、つながっていくのなら、引きこもり生活から抜け出せそうです。 

青空の卵 (創元推理文庫)

青空の卵 (創元推理文庫)

 

第一作目:『青空の卵』青空の卵 (創元推理文庫)

第二作目:『仔羊の巣』仔羊の巣 (創元推理文庫)

第三作目:『動物園の鳥』動物園の鳥 (創元推理文庫)

 

原田マハさん『生きぼくら』

母親に寄生していた典型的な引きこもり少年が、蓼科の祖母の元で田んぼでコメ作りをし、自分を取り戻すという成長話です。

ここで注意したいのは、生活に疲れた母親の失踪は、少年に生命の危機を感じさせ、祖母を訪ねさせていますが、生活を変える 意思を呼び起こしてはいないことです。少年を変えたのが何かは、この本を読む楽しみに残しますが、引きこもりを抜け出せる万能策はなく、 再び、人と関わり合う気持ちが持てるかに掛かっていると思います。

生きるぼくら (徳間文庫)

生きるぼくら (徳間文庫)

 

 

 

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